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Channel: 出の目鱈の目魚の目は痛い
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ラブ&ピース ネタバレなし感想…?

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「ラブ&ピース」2015年 117分 日本
監督・脚本 園子温 特技監督・田口清隆

感想言いたいけどおー!言うとネタバレになっちゃうんで言えない!こういう映画こそ成功して欲しいと切に願うので、ぐっとガマンする。
今年は「新宿スワン」「みんなエスパーだよ!」など新作公開ラッシュな園子温監督が、まだまったく名前が知られていない25年前に書いた脚本。今回やっと企画を拾ってくれる会社があって、今回の映画化にこぎつけたそう。↓園子温監督インタビューはこちら。
http://movies.yahoo.co.jp/event/guide/spring/2015/interview/01/

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今度の園子温監督映画は、なんとびっくりΣ(゚д゚lll)子どもと一緒に観られる…というか、こどもと一緒に見て欲しい映画なんだぜ!
園子温監督なのに、エロなし、死人なし、スプラッタなし!
それなのに、長谷川博己演じる主人公・鈴木良一はクズ!途中100回位殴りたくなるようなクズ!もうそこは間違いなく園子温映画なのです。

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対するもう一人の主人公である亀は可愛い、ひたすら可愛い。あまりのけなげさにもう涙が止まりません(私はもともと涙腺の蛇口が壊れてるので、普通の人は5割差し引いて考えてくださいね^^;)。
うちの旦那は、なぜ亀のソフビを売らないのお!?って映画館のショップでひっそり叫んでました。
さて、ここは特撮ブログってなわけで、特技監督、田口清隆さんの名前が気になってる方も多いのではないかと。はい、よかったですよー!

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というわけで、パンフレットの園子温インタビューから、皆様の食指が動きそうなとこを抜粋。
「特技監督の田口清隆くんが参加してくれなければ、ここまで完成度の高いものにはならなかったと思います。(中略)今回は『消し』のためにCGを使ってるくらいで、基本は特撮です。CGならアメリカに負けるかもしれないけど、反対に特撮文化のすごさを見せてやろうって。だから、ほとんど現場で作り込んであります」

「(地下道は某スタジオに穴を掘って作ったと聞きましたが、ああいうところって掘ってもいいんですか?という記者の質問に対して)いや、だめですよね(笑)。穴をほって大量の水を流していたら、何処かが決壊してスタジオ中が水浸しになるという大惨事も起きましたけど。
地下道の人形達は小さい頃に観た人形劇のように、あえてマリオネットを操る線は消しませんでした。あの糸にはノスタルジーがあるから消さないようにしようって」

たくさんの人形達が生きているように動くシーンがあるのですが、全部操演でやってるんです。意地でもCGは使ってない。もちろんぎこちないんですが、それがオモチャらしい味になっています。
「TOY STORY」はすごく面白かったけど、あんな風に滑らかにオモチャが動くのはなんだかな…とうっすら思っていた方は必見です。
では、田口清隆特技監督のインタビューから。

「本物のカメはなかなかちゃんと動いてくれなくて、本編のマスターショットを撮るだけでそうとう時間がかかったんです。たぶん自分の作品だったら、あきらめていたかもしれません。でも園さんは『田口くんが欲しいと言うから絶対撮る』と現場で宣言して、時間を掛けて撮影したんですね。撮りたい画は最後まで突き通して撮る、肝っ玉みたいなものは本当に凄いなと思いました。今回園さんと一緒にやって1番勉強になったところです」

他にもどうやってこの画を撮ったか、技術的なネタバレをたくさんしているインタビューなので特撮好きならパンフは必見!でございます。相変わらず、田口監督、特撮のこととなると熱いなー。

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手触りとしては、ティム・バートン監督の「バットマンリターンズ」がかなり近いかしら?あの映画のペンギン男が好きな方、いかれた長谷川博己が好きな方、ちょっとせつなくて、綺麗なおとぎ話が好きな方、とにかく特撮で街をどっかんどっかん壊して欲しい方、なんか日常がうまくいかなくて鬱々としたものを抱えている方、是非ご覧になってみてください。

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