008に霧子が攫われた!しかし、008は霧子を連れて、いったいどこへいったというのか?
進ノ介「妙だな…もし霧子が超進化に必要な美女だというなら、もうとっくに超進化態になってもいいはずだ。何故逃げる必要がある
んだ?」
究ちゃん「条件が美女だけじゃないからさ!」
ばばーんと現れた究ちゃんの手にあるのは、一冊のファッション誌。
前回蛮野のタブレット野郎に、自分はネットワークの神様だと言われて、究ちゃん、カッチーン!
特状課メンツの意地をかけて、なんと足を使って古本屋から過去記事を発掘してきました。
載っていたのは、008のコピー元のデザイナー、ジョージ・シロガネのインタビュー記事。
りんな「ジョージ・シロガネの夢は、自分の作ったネックレスを、海の見える教会で、首元の最高に綺麗な女性につけること…だって!」
本願寺「なんちゅうドリーム…」
りんな「はずれって首元のことだったの?そんなこだわり、わかるかーい!!」
つーか、008の趣味、目が高いなあ。
確かに霧子ちゃん、うなじきれいなんですよね。制服姿の時は、それを強調するようなアップスタイルが基本。襟元から覗く首筋がとても綺麗でぞくぞくします。
そういや放映当初は、わたくし、そこに萌えまくってたのを思い出しました。なんであんなにうなじ綺麗なのに、お正月にお着物きせないかな!って本気で憤ってたりして。
……てか、私の欲望、008と同じじゃんorz!!
実にくだらない感情だが、そこが胸に響いたぜ。ロイミュードの欲望は私の欲望と大差ないと、強烈に思い知らされた仮面ライダードライブ第40話。
霧子ちゃんに浴衣を着せてくれたら、私、超進化出来る自信ありますぜ。ささ、ドライブでも夏休みスペシャルをお頼み申します。
ブレン「無事、蛮野を倒せば006は超進化するかもしれない。あとはいよいよ最後のひとりか…」
メディック『なりたい…!この私が最後のひとりに…なんとしてでも!』
008が超進化態になるかと思いきや、ライドブースターを使った仮面ライダー3人の共闘の前に敗れました。わーい、初めての3人乗り(^.^)。ライドブースターが開発されてから、この画が見られるまで、長かったなぁ。
そんなわけで、006だけでなくメディックも次の超進化候補として浮上。
他にも、ブレンがやっと新しい体を貰ってるんるん踊るわ、霧子ちゃんのウェディングドレス姿が膝丈のビスチェタイプで妙に色っぽいわ、ベルトさんは蛮野に拉致られて妙なプログラムチップを埋め込まれるわ、チェイスは無事免許をとって、メルセデス・ベンツのお店にステッカーをもらいにいくわ、何故か免許証の写真が笑顔全開だわ、なかなか忙しい回でした…ところで、嬉しい時にスキップするのが人間のルールだとチェイスに教えたのは、誰ですか?
蛮野「そしてクリムには、例のプログラムを仕込んでおこう」
今回、ベルトさんが蛮野に植え付けられたプログラムは、映画の方で発動するのかな?TV本編の中だけの仕掛けなのかな?さて、どっちだろう?
泊エイジ「嫌だ!絶対に行くんだ!父さんがまだ生きてる時代に!」
さらに、最後の映画宣伝1分間ストーリーでは、進ノ介の息子のいる未来は進ノ介が既に他界しているということが判明。あらら、進ノ介君、死んでるのか…。うーむ。映画、来週には行きたいんですが、はてさてどう出てくるものやら。
*蛮野とクリムとハート
今回はロイミュード制作過程で何があったのか、明らかに。
なぜハートを中心としたロイミュードが叛乱を起こすにいたったか、親友とされていたクリムと蛮野の間になにが起きたのか、説明されました。
蛮野「余興だよ、クリム。どうせ、あらゆる苦痛や刺激を与える実験なんだ。俺の価値が分からんバカの顔の方が、気が晴れると言うものだろう?」
ロイミュード研究を進める中、蛮野博士は、ある青年実業家にスポンサーを依頼するも、彼にはすげなく出資を断られてしまった。
それを恨みに思った蛮野は、彼の顔、感情を002にコピーさせた上で、強度やあらゆる刺激に対する負荷耐性試験を繰り返す。
確かにロボットなどの製品を世に送り出す前には、これらの実験は必要不可欠。
しかし、この段階では必要のない感情を与え、嫌がる002をいたぶって明らかに喜んでいる蛮野を見て、クリムの心にどうしようもない嫌悪がこみ上げる。
クリム「…私にはもう耐えられない。君との友情も今日ここまでだ!」
蛮野「おい、冗談はよせ!今、君に抜けられては困る!」
クリム「Shut up!」
蛮野「クリム!」
ハート「俺だけが15年前から人間態を持っていたのはそのためだ。蛮野のつまらん復讐心を満足させるためだったんだ……」
しかし、いくら嫌悪を抱こうが、ロイミュードの感情は擬似であり、人間そのものではない。クリムはそこを理解していた。あくまでもロイミュードの知的所有権は蛮野のもの。その為、蛮野の研究成果であるロイミュードをその場から連れ出すこともできず、自分が生理的嫌悪を催す現場から離れることしかできなかった。しかし、ハートからみれば、クリムもまた自分を苦しめた蛮野の仲間にしか見えない。
ハートの話から見えてきた蛮野博士像は、自己顕示欲の強いナルシスト。
何故、蛮野みたいなゲス野郎とクリムや霧子の母親は付き合っていられたのかわからない、という感想をどこかで読ませていただいたけど、以前、私の身近にこういう人がいたので、なんとなくわかるかも。
蛮野みたいに自己愛の強い男は、初対面の人間に自分を魅力的にみせることがすごく上手。
たぶん、剛も蛮野のそういうところに引っ掛けられた。
蛮野は自分の研究に夢を持ち、それを面白おかしく人に語ってみせることができる男だったんだと思う。頭もいいので、それなりに相手を思い遣ってるフリも出来る。しかし、付き合いが深くなるに従って、自分しか愛せず、他人を尊重しないで軽んじる面がどんどん見えて来て、まともな人間は距離を置くようになってしまう。
しかし、本人はなんで自分が嫌われるかわからない。自分を尊敬せず、距離を置いた人達の方がおかしい、間違っていると恨むようになっていく。
ハート「クリムに去られ、焦った蛮野はロイミュードに人間の悪の心を植えつけた。…皮肉にもそれが、ロイミュードを人間以上の存在へと進化させたんだ」
詩島姉弟の父親にして、ロイミュードの生みの親である蛮野博士。ロイミュードの叛乱に遭い、その肉体は滅ぼされ、人格、思考データのみをタブレットに移植され、ロイミュード達に使役されることになった。
ロイミュードが機械生命体である以上、もし、その機械生命体が『悪いこと』をするとしたら、最初にそのことを『教える(プログラミング)』する人間が必ずいるはず。
蛮野自身も殺される憂き目にあっているので、誰か他の人間が密かに悪のプログラムをロイミュードに植え付けたと思っていましたが、どうやら蛮野博士自身が、ロイミュードに植え付けたプログラムの予想外の暴走だった模様。
ハートは、わかりやすくするために「人間の悪の心」と言っていますが、ここでいう「悪の心」とは、人間のネガティブな感情を肥大化してコピーする性癖と、人間を殺してはいけないという禁忌を外すことだったのかと思われ。
例えば、今回の008がコピーしたジョージ・シロガネの『綺麗な女の首元を自作のネックレスで飾りたい』という感情も、はたからみればそんなに悪いものでもない。
しかし、その感情の裏には、綺麗な女を苦労して手にいれたことを見せびらかすという、ゆがんだ虚栄心が隠されてる。逃亡途中でも、チェイスが霧子を奪い返しにやってきたことを喜んで「恋のレースは妨害が多いほど燃える!」って叫んでたしね。
その裏の感情が肥大化した結果、わざわざカップルの男性の目の前で彼女を奪い取るという行為に繋がってたんじゃないだろうか?
しかし、ハートは「悪の心」を植え付けられる前から、青年実業家をコピーさせられていたので、青年実業家の好もしい面を引き継ぐことになった。しかし、プロトタイプのチェイスとは違って、『人間を殺さない』というロボットの基本原則は外されている。
たぶん、蛮野は自分を正当に評価しない世の中にロイミュードを使って復讐する為、殺人禁忌を外したのでしょう。
しかし、生みの親である蛮野博士になんの理由もなく虐待を受け続け、共同研究者であるクリムからも見放されたハート。
ハート「俺はこの顔のままで蛮野…いや、人間全てを見返してやろうと、心に誓った!」
人間の感情をコピーし、その感情が有機的に育って行く機械生命体であるハートの中に、人間並、またはそれ以上の憎しみ、痛み、悲しみが育っていたことに、自己愛の強い蛮野は気付かなかったに違いなく。殺人禁忌を外されたハートは、他のロイミュード達を扇動し、生みの親である蛮野、クリムを殺害し、ロイミュードとしての人格を尊重しない人間どもを見返すことにしたのでしょう。
しかし、ハートは、父親の存在にすがりついたあげく、裏切られて錯乱する剛を見て、こうもつぶやいている。
ハート「迂闊な奴とは敢えて言わない。生みの親に失望するその気持ち…分からんでもない」
機械生命体とはいえ、ハートの感情は人間をコピーしたもの。
人間と同じように、生みの親を愛したかっただろうに。愛して欲しかっただろうに。
その気持ちが、今の蛮野博士を代表とする人間達に対する失望と、ロイミュード達に対する同胞愛につながっているのかと思うと、ひどく心が痛む。
だからこそ進ノ介のように、戦う相手の人格を尊重してくれる人間と出会え、戦えることが嬉しくてしょうがないんだろうな…。
ところで、蛮野が父親として剛に歩み寄ったのは、ベルトさんのデータを盗み出すためだった…とハートは言ってました。
実際、特状課に入り込んで、あらかた機材の使い方を覚えた蛮野は、進ノ介を襲ってベルトさんを奪い、構造を分析して自らもベルト化している。
が、ちょっと気になるセリフがあるんですよ。
蛮野「特状課も、私の居場所にはならん事が分かった。この世の全ては私のもの。それが理解できないバカが多すぎる」
うーん?蛮野は自分の居場所を探していた?もしクリムが激昂せずに迎え入れてたら、蛮野は協力するつもりだったのかも。
しかし蛮野自身は、自分を尊敬する人間=味方、自分に反論する人間=敵というような、非常に幼い価値観の持ち主なので、どうせすぐに満足できなくなって破綻しちゃってたろうけど。
もしかしたら、剛が蛮野の居場所になってくれたかもしれないのに、蛮野は自分から手放しちゃったんだよな…。そう考えると可哀想な人だよな、とも思う。たぶん蛮野は、一生自分の居場所を見つけることはできない。
*詩島剛
ハート「何度でも言おう。あいつは最低だ、お前が憎むロイミュード以下だ。あいつが俺にした数々の非道な拷問を、俺はけっして忘れない」
憎むべきロイミュードのボス、ハートから、過去の父親の恐ろしい悪行を聞かされる剛。
にわかには信じたくない話。でも、進ノ介までが、それを裏付けるようなことを霧子が話していたと伝える。
霧子「泊さん…。実は私、思い出したんです。剛はまだ小さかったから憶えてないかもしれない。でも私が父の事を訊くと、母はいつも昏い顔をしたんです」
ベルトさん「そうか…君の母さんは私と同じように、蛮野に失望し、彼のもとを離れたんだ」
霧子「だから私も、クリムの言葉の方が信じられる気がするんです。泊さんと同じように」
霧子や剛を見ているとわかるけど、たぶん母親は、2人を良識と愛情をもって育ててくれたのでしょう。
父親は亡くなったとだけ、霧子や剛に伝えていたのだろうと思う。
しかし、姉の霧子は、母親の様子からそれとなく自分の父親の人格を察していた模様。
剛「何だよそれ…。俺も道具の1つとして利用されてたって事かよ。もしその話が本当なら、この世でいちばん醜いのは俺達の父親じゃねえかよ!」
死んだと思ってた父親が、肉体は滅びたとはいえ、データだけでも残っていてくれた。ロイミュードを作り出した元凶とはいえ、ベルトさんと同じようにそのことを後悔して、ロイミュード撲滅に手を貸してくれている…と思ってた。剛にとっては誇らしかったと思う。しかし、その幻想は一瞬にして打ち砕かれた。
その場に崩れ落ち、泣きじゃくる剛に、進ノ介は声をかける。
進ノ介「立つんだ!剛!ベルトさんや霧子を助けに行こう!」
しかし、剛は立ちあがらない、立ちあがれない。
進ノ介「信じてるぞ…必ずお前が立ち上がるって。お前は…仮面ライダーだからな」
進ノ介はぐっと剛の肩を抱くと、その場を立ち去る。無理に涙を中断させず、感情が出尽くすまでひとりにしてくれる進ノ介が優しいのう。
ひとしきり泣ききった後、剛は進ノ介が008と戦う現場に駆けつける。
剛「追跡!撲滅…そう、そうだったよな…。人間を脅かす悪は全て叩く!たとえ、それが父親だとしても…それが俺の、仮面ライダーマッハの使命だ!」
父親との決別。あらためて自分が何をすべきかを認識した剛の、決意の名乗り。
008を撃破したあと、剛は霧子達に改めて、蛮野に対しての想いを語る。
ベルトさん「蛮野の事は、もう大丈夫なのかね?剛」
剛「…親の事だから、逃げずに乗り越えるよ。親父さんの事件と向き合い続けた、進兄さんみたいに」
まだ、父親のことを完全に吹っ切るには時間がかかりそう。それは当然。しかし、その心の弱さを正直に認め、なかったことにせず、向き合おうとする剛が強い。霧子は母親のように剛を抱きしめる。
霧子「剛…本当に強い子ね」
剛「姉ちゃん…」
霧子って剛の心の居場所なんだな…。
しかし、こんな可愛い姉ちゃんにぎゅってしてもらえて、うらやましいな…いいな…と指をくわえて見てたら、進ノ介もそう思ったのか、なんかすごいタイミングで割り込み。
進ノ介「さすが、俺の自慢の弟分だ。剛、お前が助けに来てくれて、俺は心の底から嬉しかった」
こんどは進ノ介が剛の頭をぎゅっと。あら、こっちもなんだか微笑ましいこと。
それを見ていたチェイスも混ざりたかったんじゃないかな…。でも、悲しいかな、プロトタイプの彼は、ハートたちのような豊かな感情表現はしないんだよね。ステッカーもらってスキップするときも無表情だし。ハートたちには人間の感情のモデルがあって、それを元に強い感情を育てていってる感じだけど、チェイスは誰かをコピーしている訳ではないのかな?
一個一個の感情を、視認して、自分でも体験して、ゆっくり学習していってる感じにみえる。
チェイス「家族…とは、心を乱すだけのものではないようだ」
進ノ介「ん?何だって?」
チェイス「お前と剛は本当の家族と変わらない。そう言ったのさ、進ノ介」
そういうと、そそくさとその場を立ち去るチェイス。
進ノ介「進ノ介か…あいつ、やっと『泊』が取れたな」
でもチェイスは、ちゃんと進ノ介に親しみという感情を抱いているってことだよね。どんな処理がチェイスの中でなされてるんだろう?
チェイス『進ノ介、霧子、剛…。お前達と出会えて俺は、色々な事を学べた。人間、家族…それを守るために、俺もこの命を捧げよう』
いや、その考え方はちょっと待て。あくまでも自分は人間社会のカヤの外という認識で、人間を守る為の道具として使われてOKってことか?そりゃよくないよ。少なくとも霧子ちゃんと進ノ介は、それ聞いたら悲しむと思うよ。
ハートが新しい種として、ロイミュードの居場所を作ろうと足掻いているのとは、あまりに対照的な考え方。
なんか切ない。チェイスにも、ここが自分の居場所なんだってことをちゃんと認識して欲しいんだけど…難しいのかな…。
進ノ介「妙だな…もし霧子が超進化に必要な美女だというなら、もうとっくに超進化態になってもいいはずだ。何故逃げる必要がある
んだ?」
究ちゃん「条件が美女だけじゃないからさ!」
ばばーんと現れた究ちゃんの手にあるのは、一冊のファッション誌。
前回蛮野のタブレット野郎に、自分はネットワークの神様だと言われて、究ちゃん、カッチーン!
特状課メンツの意地をかけて、なんと足を使って古本屋から過去記事を発掘してきました。
載っていたのは、008のコピー元のデザイナー、ジョージ・シロガネのインタビュー記事。
りんな「ジョージ・シロガネの夢は、自分の作ったネックレスを、海の見える教会で、首元の最高に綺麗な女性につけること…だって!」
本願寺「なんちゅうドリーム…」
りんな「はずれって首元のことだったの?そんなこだわり、わかるかーい!!」
つーか、008の趣味、目が高いなあ。
確かに霧子ちゃん、うなじきれいなんですよね。制服姿の時は、それを強調するようなアップスタイルが基本。襟元から覗く首筋がとても綺麗でぞくぞくします。
そういや放映当初は、わたくし、そこに萌えまくってたのを思い出しました。なんであんなにうなじ綺麗なのに、お正月にお着物きせないかな!って本気で憤ってたりして。
……てか、私の欲望、008と同じじゃんorz!!
実にくだらない感情だが、そこが胸に響いたぜ。ロイミュードの欲望は私の欲望と大差ないと、強烈に思い知らされた仮面ライダードライブ第40話。
霧子ちゃんに浴衣を着せてくれたら、私、超進化出来る自信ありますぜ。ささ、ドライブでも夏休みスペシャルをお頼み申します。
ブレン「無事、蛮野を倒せば006は超進化するかもしれない。あとはいよいよ最後のひとりか…」
メディック『なりたい…!この私が最後のひとりに…なんとしてでも!』
008が超進化態になるかと思いきや、ライドブースターを使った仮面ライダー3人の共闘の前に敗れました。わーい、初めての3人乗り(^.^)。ライドブースターが開発されてから、この画が見られるまで、長かったなぁ。
そんなわけで、006だけでなくメディックも次の超進化候補として浮上。
他にも、ブレンがやっと新しい体を貰ってるんるん踊るわ、霧子ちゃんのウェディングドレス姿が膝丈のビスチェタイプで妙に色っぽいわ、ベルトさんは蛮野に拉致られて妙なプログラムチップを埋め込まれるわ、チェイスは無事免許をとって、メルセデス・ベンツのお店にステッカーをもらいにいくわ、何故か免許証の写真が笑顔全開だわ、なかなか忙しい回でした…ところで、嬉しい時にスキップするのが人間のルールだとチェイスに教えたのは、誰ですか?
蛮野「そしてクリムには、例のプログラムを仕込んでおこう」
今回、ベルトさんが蛮野に植え付けられたプログラムは、映画の方で発動するのかな?TV本編の中だけの仕掛けなのかな?さて、どっちだろう?
泊エイジ「嫌だ!絶対に行くんだ!父さんがまだ生きてる時代に!」
さらに、最後の映画宣伝1分間ストーリーでは、進ノ介の息子のいる未来は進ノ介が既に他界しているということが判明。あらら、進ノ介君、死んでるのか…。うーむ。映画、来週には行きたいんですが、はてさてどう出てくるものやら。
*蛮野とクリムとハート
今回はロイミュード制作過程で何があったのか、明らかに。
なぜハートを中心としたロイミュードが叛乱を起こすにいたったか、親友とされていたクリムと蛮野の間になにが起きたのか、説明されました。
蛮野「余興だよ、クリム。どうせ、あらゆる苦痛や刺激を与える実験なんだ。俺の価値が分からんバカの顔の方が、気が晴れると言うものだろう?」
ロイミュード研究を進める中、蛮野博士は、ある青年実業家にスポンサーを依頼するも、彼にはすげなく出資を断られてしまった。
それを恨みに思った蛮野は、彼の顔、感情を002にコピーさせた上で、強度やあらゆる刺激に対する負荷耐性試験を繰り返す。
確かにロボットなどの製品を世に送り出す前には、これらの実験は必要不可欠。
しかし、この段階では必要のない感情を与え、嫌がる002をいたぶって明らかに喜んでいる蛮野を見て、クリムの心にどうしようもない嫌悪がこみ上げる。
クリム「…私にはもう耐えられない。君との友情も今日ここまでだ!」
蛮野「おい、冗談はよせ!今、君に抜けられては困る!」
クリム「Shut up!」
蛮野「クリム!」
ハート「俺だけが15年前から人間態を持っていたのはそのためだ。蛮野のつまらん復讐心を満足させるためだったんだ……」
しかし、いくら嫌悪を抱こうが、ロイミュードの感情は擬似であり、人間そのものではない。クリムはそこを理解していた。あくまでもロイミュードの知的所有権は蛮野のもの。その為、蛮野の研究成果であるロイミュードをその場から連れ出すこともできず、自分が生理的嫌悪を催す現場から離れることしかできなかった。しかし、ハートからみれば、クリムもまた自分を苦しめた蛮野の仲間にしか見えない。
ハートの話から見えてきた蛮野博士像は、自己顕示欲の強いナルシスト。
何故、蛮野みたいなゲス野郎とクリムや霧子の母親は付き合っていられたのかわからない、という感想をどこかで読ませていただいたけど、以前、私の身近にこういう人がいたので、なんとなくわかるかも。
蛮野みたいに自己愛の強い男は、初対面の人間に自分を魅力的にみせることがすごく上手。
たぶん、剛も蛮野のそういうところに引っ掛けられた。
蛮野は自分の研究に夢を持ち、それを面白おかしく人に語ってみせることができる男だったんだと思う。頭もいいので、それなりに相手を思い遣ってるフリも出来る。しかし、付き合いが深くなるに従って、自分しか愛せず、他人を尊重しないで軽んじる面がどんどん見えて来て、まともな人間は距離を置くようになってしまう。
しかし、本人はなんで自分が嫌われるかわからない。自分を尊敬せず、距離を置いた人達の方がおかしい、間違っていると恨むようになっていく。
ハート「クリムに去られ、焦った蛮野はロイミュードに人間の悪の心を植えつけた。…皮肉にもそれが、ロイミュードを人間以上の存在へと進化させたんだ」
詩島姉弟の父親にして、ロイミュードの生みの親である蛮野博士。ロイミュードの叛乱に遭い、その肉体は滅ぼされ、人格、思考データのみをタブレットに移植され、ロイミュード達に使役されることになった。
ロイミュードが機械生命体である以上、もし、その機械生命体が『悪いこと』をするとしたら、最初にそのことを『教える(プログラミング)』する人間が必ずいるはず。
蛮野自身も殺される憂き目にあっているので、誰か他の人間が密かに悪のプログラムをロイミュードに植え付けたと思っていましたが、どうやら蛮野博士自身が、ロイミュードに植え付けたプログラムの予想外の暴走だった模様。
ハートは、わかりやすくするために「人間の悪の心」と言っていますが、ここでいう「悪の心」とは、人間のネガティブな感情を肥大化してコピーする性癖と、人間を殺してはいけないという禁忌を外すことだったのかと思われ。
例えば、今回の008がコピーしたジョージ・シロガネの『綺麗な女の首元を自作のネックレスで飾りたい』という感情も、はたからみればそんなに悪いものでもない。
しかし、その感情の裏には、綺麗な女を苦労して手にいれたことを見せびらかすという、ゆがんだ虚栄心が隠されてる。逃亡途中でも、チェイスが霧子を奪い返しにやってきたことを喜んで「恋のレースは妨害が多いほど燃える!」って叫んでたしね。
その裏の感情が肥大化した結果、わざわざカップルの男性の目の前で彼女を奪い取るという行為に繋がってたんじゃないだろうか?
しかし、ハートは「悪の心」を植え付けられる前から、青年実業家をコピーさせられていたので、青年実業家の好もしい面を引き継ぐことになった。しかし、プロトタイプのチェイスとは違って、『人間を殺さない』というロボットの基本原則は外されている。
たぶん、蛮野は自分を正当に評価しない世の中にロイミュードを使って復讐する為、殺人禁忌を外したのでしょう。
しかし、生みの親である蛮野博士になんの理由もなく虐待を受け続け、共同研究者であるクリムからも見放されたハート。
ハート「俺はこの顔のままで蛮野…いや、人間全てを見返してやろうと、心に誓った!」
人間の感情をコピーし、その感情が有機的に育って行く機械生命体であるハートの中に、人間並、またはそれ以上の憎しみ、痛み、悲しみが育っていたことに、自己愛の強い蛮野は気付かなかったに違いなく。殺人禁忌を外されたハートは、他のロイミュード達を扇動し、生みの親である蛮野、クリムを殺害し、ロイミュードとしての人格を尊重しない人間どもを見返すことにしたのでしょう。
しかし、ハートは、父親の存在にすがりついたあげく、裏切られて錯乱する剛を見て、こうもつぶやいている。
ハート「迂闊な奴とは敢えて言わない。生みの親に失望するその気持ち…分からんでもない」
機械生命体とはいえ、ハートの感情は人間をコピーしたもの。
人間と同じように、生みの親を愛したかっただろうに。愛して欲しかっただろうに。
その気持ちが、今の蛮野博士を代表とする人間達に対する失望と、ロイミュード達に対する同胞愛につながっているのかと思うと、ひどく心が痛む。
だからこそ進ノ介のように、戦う相手の人格を尊重してくれる人間と出会え、戦えることが嬉しくてしょうがないんだろうな…。
ところで、蛮野が父親として剛に歩み寄ったのは、ベルトさんのデータを盗み出すためだった…とハートは言ってました。
実際、特状課に入り込んで、あらかた機材の使い方を覚えた蛮野は、進ノ介を襲ってベルトさんを奪い、構造を分析して自らもベルト化している。
が、ちょっと気になるセリフがあるんですよ。
蛮野「特状課も、私の居場所にはならん事が分かった。この世の全ては私のもの。それが理解できないバカが多すぎる」
うーん?蛮野は自分の居場所を探していた?もしクリムが激昂せずに迎え入れてたら、蛮野は協力するつもりだったのかも。
しかし蛮野自身は、自分を尊敬する人間=味方、自分に反論する人間=敵というような、非常に幼い価値観の持ち主なので、どうせすぐに満足できなくなって破綻しちゃってたろうけど。
もしかしたら、剛が蛮野の居場所になってくれたかもしれないのに、蛮野は自分から手放しちゃったんだよな…。そう考えると可哀想な人だよな、とも思う。たぶん蛮野は、一生自分の居場所を見つけることはできない。
*詩島剛
ハート「何度でも言おう。あいつは最低だ、お前が憎むロイミュード以下だ。あいつが俺にした数々の非道な拷問を、俺はけっして忘れない」
憎むべきロイミュードのボス、ハートから、過去の父親の恐ろしい悪行を聞かされる剛。
にわかには信じたくない話。でも、進ノ介までが、それを裏付けるようなことを霧子が話していたと伝える。
霧子「泊さん…。実は私、思い出したんです。剛はまだ小さかったから憶えてないかもしれない。でも私が父の事を訊くと、母はいつも昏い顔をしたんです」
ベルトさん「そうか…君の母さんは私と同じように、蛮野に失望し、彼のもとを離れたんだ」
霧子「だから私も、クリムの言葉の方が信じられる気がするんです。泊さんと同じように」
霧子や剛を見ているとわかるけど、たぶん母親は、2人を良識と愛情をもって育ててくれたのでしょう。
父親は亡くなったとだけ、霧子や剛に伝えていたのだろうと思う。
しかし、姉の霧子は、母親の様子からそれとなく自分の父親の人格を察していた模様。
剛「何だよそれ…。俺も道具の1つとして利用されてたって事かよ。もしその話が本当なら、この世でいちばん醜いのは俺達の父親じゃねえかよ!」
死んだと思ってた父親が、肉体は滅びたとはいえ、データだけでも残っていてくれた。ロイミュードを作り出した元凶とはいえ、ベルトさんと同じようにそのことを後悔して、ロイミュード撲滅に手を貸してくれている…と思ってた。剛にとっては誇らしかったと思う。しかし、その幻想は一瞬にして打ち砕かれた。
その場に崩れ落ち、泣きじゃくる剛に、進ノ介は声をかける。
進ノ介「立つんだ!剛!ベルトさんや霧子を助けに行こう!」
しかし、剛は立ちあがらない、立ちあがれない。
進ノ介「信じてるぞ…必ずお前が立ち上がるって。お前は…仮面ライダーだからな」
進ノ介はぐっと剛の肩を抱くと、その場を立ち去る。無理に涙を中断させず、感情が出尽くすまでひとりにしてくれる進ノ介が優しいのう。
ひとしきり泣ききった後、剛は進ノ介が008と戦う現場に駆けつける。
剛「追跡!撲滅…そう、そうだったよな…。人間を脅かす悪は全て叩く!たとえ、それが父親だとしても…それが俺の、仮面ライダーマッハの使命だ!」
父親との決別。あらためて自分が何をすべきかを認識した剛の、決意の名乗り。
008を撃破したあと、剛は霧子達に改めて、蛮野に対しての想いを語る。
ベルトさん「蛮野の事は、もう大丈夫なのかね?剛」
剛「…親の事だから、逃げずに乗り越えるよ。親父さんの事件と向き合い続けた、進兄さんみたいに」
まだ、父親のことを完全に吹っ切るには時間がかかりそう。それは当然。しかし、その心の弱さを正直に認め、なかったことにせず、向き合おうとする剛が強い。霧子は母親のように剛を抱きしめる。
霧子「剛…本当に強い子ね」
剛「姉ちゃん…」
霧子って剛の心の居場所なんだな…。
しかし、こんな可愛い姉ちゃんにぎゅってしてもらえて、うらやましいな…いいな…と指をくわえて見てたら、進ノ介もそう思ったのか、なんかすごいタイミングで割り込み。
進ノ介「さすが、俺の自慢の弟分だ。剛、お前が助けに来てくれて、俺は心の底から嬉しかった」
こんどは進ノ介が剛の頭をぎゅっと。あら、こっちもなんだか微笑ましいこと。
それを見ていたチェイスも混ざりたかったんじゃないかな…。でも、悲しいかな、プロトタイプの彼は、ハートたちのような豊かな感情表現はしないんだよね。ステッカーもらってスキップするときも無表情だし。ハートたちには人間の感情のモデルがあって、それを元に強い感情を育てていってる感じだけど、チェイスは誰かをコピーしている訳ではないのかな?
一個一個の感情を、視認して、自分でも体験して、ゆっくり学習していってる感じにみえる。
チェイス「家族…とは、心を乱すだけのものではないようだ」
進ノ介「ん?何だって?」
チェイス「お前と剛は本当の家族と変わらない。そう言ったのさ、進ノ介」
そういうと、そそくさとその場を立ち去るチェイス。
進ノ介「進ノ介か…あいつ、やっと『泊』が取れたな」
でもチェイスは、ちゃんと進ノ介に親しみという感情を抱いているってことだよね。どんな処理がチェイスの中でなされてるんだろう?
チェイス『進ノ介、霧子、剛…。お前達と出会えて俺は、色々な事を学べた。人間、家族…それを守るために、俺もこの命を捧げよう』
いや、その考え方はちょっと待て。あくまでも自分は人間社会のカヤの外という認識で、人間を守る為の道具として使われてOKってことか?そりゃよくないよ。少なくとも霧子ちゃんと進ノ介は、それ聞いたら悲しむと思うよ。
ハートが新しい種として、ロイミュードの居場所を作ろうと足掻いているのとは、あまりに対照的な考え方。
なんか切ない。チェイスにも、ここが自分の居場所なんだってことをちゃんと認識して欲しいんだけど…難しいのかな…。