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Channel: 出の目鱈の目魚の目は痛い
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烈車戦隊トッキュウジャー 第41話 シャドーライン側感想

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ミオ「シュバルツ!グリッタがあなたを止めてって言ってるの!自分を皇帝から離すのは危険だからって。本当はあなたと一緒にいたいのに!!」

グリッタの気持ちを伝えようとミオは必死になって叫ぶ。しかしそれは逆効果。

本当はあなたと一緒にいたいのに

グリッタのシュバルツを想う気持ちが、かえってシュバルツの心に火をつける。

シュバルツ「手は引けん!トッキュウジャー、貴様らこそ手出しは無用!」

シュバルツ様を死なせない…グリッタの願いも虚しく、彼女の愛しい人と母親は、彼女を助けるために、死の淵へと真っ直ぐ走って行く。烈車戦隊トッキュウジャー第41話。シャドーラインサイドの感想です。

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ええっと、明君よかったよぅ(つД`)…って気持ちと、グリッタ嬢ぉぉーΣ(゚д゚lll)!!な気持ちがあまりに乖離しすぎていて、同じテンションでひとつの記事にまとめるのは、不可能と判断。
まずは泣かせてください。存分に。

クリスマスを前にして、ノア夫人、シュバルツ将軍、退場。グリッタの身を助ける為に起きた悲劇。命懸けでグリッタの身をゼットから引き離した結果、ふたりはゼットの刀の露と消えました。

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ゼットのもとに近づきたいシュバルツ、ザラムと、グリッタの願いをきいて、2人を阻止したいトッキュウジャー達がぶつかる。その大乱戦の最中、トッキュウレッシャーから彷徨いでたゼットを発見し、ザラムと共にシュバルツは猛然と向かって行く。

シュバルツ「何としても、グリッタ嬢を解放してもらうぞ!」
ゼット「てめえも懲りねえな。オレには勝てねえ!」
シュバルツ「勝つ必要はない…今だ!」

上段から振り下ろされたゼットの刀を、自らの肩で受けることで攻撃の手を瞬間的に封じ、その隙にノア夫人がゼットの背後から刺した。

助け合いなどいらぬ。共に戦っていようと、そこにあるのは自分ひとり。
前回、そうシュバルツが言っていたように、シャドーライン幹部はプライドが高く共闘を基本的に好まない。
特にノア夫人は貴族としての気位が高かった女性。しかし、身分が下のシュバルツに向って、膝をついてまで協力を請うた。
そしてシュバルツも彼女と共闘することを受け入れた。
勝つ為でなく、グリッタを救い出す為に。

ゼットから浮き出したグリッタに魔法の布を投げつけると、彼女の身体がゼットから引き剥がされ、実体化する。
その姿を見届けたノア夫人に怖いものはもう何もない。

ゼット「やってくれるな…気に入ったぜ」

忌々しげにノア夫人のあごを掴むと、小首を強引に持ち上げるが、ノア夫人は恐れもせず、ゼットに向かって言葉の矢を放つ。

ノア「うれしいですわ。わたくし、感謝しておりますのよ。娘を消さずにいていただいたこと。…でも、もしかすると、消さなかったのではなく、消せなかったのかも…と」

どんなに焦がれても、その身体を自らの中に取り込んでも、グリッタの心だけは自由にならない。そんなウチの娘の心が欲しくてたまらなくて、その存在を消せなかったんじゃないの?グリッタの心を手に入れる事も出来ず、消すことも出来なかったあなたは、ただの負け犬。

ゼットの心の内を見透かしたようなノア夫人の口ぶりに激昂したゼットは、めちゃくちゃにノア夫人の身体を叩き斬る。でも、ノア夫人には関係ない。既にゼットのことなど、自分の命など、どうでもいい。彼女の目にはグリッタしか映っていない。彼女の勝ち誇った笑いが響く。

ノア「陛下…わたくしを消すのも、遅かったですわよ」

最後の力を振り絞って、グリッタへ手を伸ばす。

ノア「さよなら、グリッタ。あなたは、もう自由…」

彼女の身体は黒い羽根となって四散した。
当初は政略結婚を目論見、娘を皇帝のお妃候補に育てあげたノア夫人。彼女の娘への最後の望みは、意外にも世の母親がこどもに願うことと同じでした。
ノア夫人、グリッタ親娘は、もともと文字通り"男を喰い物にして"繁栄していく女系一族。皇帝と娘を結婚させ、皇帝を取り込み、娘を女帝にしたてあげようとした。娘はノアの野望の道具。
逆に皇帝に取り込まれてしまったグリッタを、取り戻そうと画策する影で「お母様と一緒にもう一度、シャドーラインを…全ての闇を…」とほくそ笑んでいたノア夫人。娘を取り戻そうとする気持ちの裏に、打算が全くなかったとは言い難い。
しかし、助けを拒否され、グリッタはもう自分の言うなりになるお人形さんではないと解った後も、娘を救いだそうとする気持ちは変わらなかった。
気位の高いノア夫人のこと、男性を利用してのし上がる女系一族の一員であるグリッタが、逆に男性に取り込まれている状態が許せないだけだったのかもしれない。
それでも、最期の娘への言葉は、紛れもなくグリッタの幸せを願うもの。家も母親も関係ない。何に束縛されることなく、ただただ自由に、思う通りに生きて行って欲しい。親の切なる最期の願いに胸が引きちぎられる思いです。
なぜ闇の化身のようなノア夫人が、グリッタのようなキラキラな娘を産んだのか不思議でしたが、最後の最後で、なんとなくわかった気がします。常に貴族のプライドに縛られ、陰謀、策略を巡らすノアにとって、純粋無垢なグリッタは、自分がなり得なかった理想の少女像だったのかもしれません。

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ゼット「キラキラは一つも手に入らねえ…」

母の死を前に、茫然とするグリッタに向って、ゼットは手を伸ばす。その手を掴み上げ、渾身の力を込めてゼットに斬りつけるシュバルツ。しかし、深手を負っているシュバルツも、そう長くはもちそうにない。

シュバルツ「グリッタ嬢…助けていただいたこの命、ようやくお返し出来る」

そっとグリッタの手をとると、彼女をゼットから遠ざける為にクライナーの中に押し込む。彼女の手を握るシュバルツの声、眼差しにはグリッタへの感謝の気持ちと優しさに溢れている。
命を助けてくれて、そしてかけがえのないものを守りたいと願う気持ちを教えてくれて、ありがとう。
グリッタのおかげで、シュバルツの中の何かが確実に変わった。

グリッタ「シュバルツ様…シュバルツ様、シュバルツさまぁあぁぁ!」

グリッタがクライナーで無事に走り去るのを見届ける間もなく、ゼットがシュバルツの身体に幾度も斬りつける。シュバルツが最後の一太刀を浴びせようとするも、その刃はシュバルツの手から滑り落ちる。しかし、シュバルツは不敵な笑みをみせた。

シュバルツ「私は貴様に勝てなかったが…貴様も、私に勝てなかったな…」
ゼット「何?」
シュバルツ「私はキラキラを手に入れた…!」

勝ち誇るシュバルツの笑い声にゼットはカッとなり、シュバルツにとどめの一撃を与える。
ゼットがグリッタとあれだけ一緒にいながら、手に入れられなかったグリッタの心。
グリッタの自分の命を懸けても、シュバルツを助けようとする気持ち。そのグリッタを心から愛しいと思い、自分の身を滅ぼしても、野望が叶わなくても、彼女を守ろうとする気持ち。それがキラキラ。
愛する姫を守って死ぬ。騎士としては最高の栄誉を持って、シュバルツの身体は闇と散った。

グリッタのキラキラはゼットのストッパーだった。彼女を失ったゼットは、自分の中から闇が流れ出すのを止めることが出来なくなってしまう。
さらには妻の母、ノアを手にかけてしまったことで、ゼットの中で何かが確実に壊れた。もう永遠にグリッタの心が手に入ることはない。彼の姿は変化し、ノアのような黒い羽根が生えてくる。

モルク「まさに深く美しい、闇そのもののお姿!」

その様子を遠くから見ていたモルクとネロは、皇帝が真の力に目覚めたことを喜ぶけれど、当のゼットはこんなことを望んではいなかった。

ゼット「ったく…なんで、闇ばっかり増えるんだかな」

溢れ出る黒い怒りを抑えられない。口調は気だるげだが、自分の中にあったキラキラを失い、黒い気持ちが溢れて行くのをを抑えられないゼットは苦しそうにもみえる。
シュバルツを切り捨てても、その感情の暴走は止まるどころか加速していく。

ゼット「どいつもこいつも、オレに闇ばかり見せやがって…!ウンザリなんだよ!てめえらにもな!」
嬉しそうに駆け寄ったモルク、ネロにも斬りつけるゼット。
トカッチが思わず「めちゃくちゃだ…」って呟くくらい、ゼットの錯乱は酷い。
闇減りで浮かび上がっていたキャッスルターミナルも、ゼットの身体から絶えることなく溢れ出す闇を受けて、ふたたび闇の中に沈んでいく。

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闇の中でゼットはひとり、絶望的な顔でライト達の秘密基地の樹を見上げる。

ゼット「真っ暗だな…」


シュバルツ将軍の墓標の前に、一輪の薔薇を供えるグリッタ嬢。お母様と愛しい人に助けられたこの命。でもグリッタはひとりぼっち。いまさらキャッスルターミナルに戻ることも出来ない。
手元に残ったのはシュバルツ将軍のクライナーのみ。グリッタ嬢は、これからどうするのでしょうか。

困った…闇を嫌い、キラキラを求めているのに、どんどん闇の皇帝の真の姿に変身していくのを止められないゼット。
自分を守ってくれる母と、シュバルツというかけがえのないキラキラを永遠に失ってしまったグリッタ。
八つ当たりされまくりのじいやとばあや、ネロとモルク。
シャドーライン側、誰も幸せになってない、なってないよ!
みんな哀しくて、いったいどうすればいいんだかorz。
ゼットが義理母殺しという許されないラインを超えて、完全に悪役側に行ってしまったとはいえ、本人があれだけ苦しんでいる以上、倒すのもなんだかな…T_T
どんな決着をつけてくれるのか、ますますわからなくなってきてしまいました…。いまんとこ、なんの躊躇もなく倒せそうな相手っていないんですよねぇ…。

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