「ふっふっふ…誰もこんな私がブレンとは気づくまい…」
グローバルフリーズを蛮野主導のもとでは絶対起こしたくないハート様の切なる願いを背負って、ブレン、業者に変装して軽トラで逃避行。
キャップをかぶってメガネも太いべっこう縁に。おおお、完璧な変装…!
が、あっというまに蛮野に居場所がばれ、メディックを中心にした死神部隊が軽トラを襲う。窓枠にみっしり死神ロイミュードが貼りついて…うええ!なんかこの画グロいわ。
ブレン「どけ!どけー!バケモノ!前がみえない!!前を…まえをみせろぉー!」
メディック「変装するなら、そもそもメガネとハンカチから離れないといけないのでは?」
ブレン「うるさぁーい!理由はわからないが、これが私のアイデンティティなんだ!!」
めがねとハンカチはブレンの一部である!と、どどーんと公式が認めました。『頭脳派』ブレンのアイデンティティがタブレットでなかったことに、軽くショックを覚えた仮面ライダードライブ第43話。感想です。
あ、ブレンさん、変装する時は、緑基調の服を着る、という発想からまずは離れてみよう。
本願寺「進化前ならば、警察装備でもコアを破壊できるようになってきましたね」
警察サイドでは、001ロイミュード、真影が創設をペンディングにしていた対ロイミュード特殊部隊が、雑魚ロイミュードならコアを破壊できるまでに。
特防センターが、新しい補佐官のもとで本格稼働。携帯ピコピコ増産計画など、着々とロイミュードを撲滅するお膳立てが揃っていきます。
一方、ロイミュードサイドは、ハートが八方塞がりの状態に。
*ハート
ハート「また…友の命が消えた。くそ!あと残り22人…」
22『人』。やっぱりハートにとってロイミュードは人、もしくはそれ以上の存在。しかし、なすすべもなく警察、仮面ライダーの手により、次々と殺されていくロイミュード達。
蛮野「いよいよ真のグローバルフリーズを行う時だ。ハート、ロイミュードが殲滅される前に。私も、既にロイミュード同様の存在だ。共に人類を制圧しよう。それが君の夢だろう?」
確かに、蛮野の言うとおりではある。しかし、蛮野主導でのグローバルフリーズなど、ハートの中で許せるものではない。
蛮野はハートの前で、ブレン発見の報を持ってきた死神ロイミュードに、報告が遅いと殴る蹴るの暴行を。この男はグローバルフリーズを起こして人間を制圧したら、間違いなく他のロイミュード達を奴隷のように扱い、気分によって始末する。
しかし、メディックが完全に蛮野に操られている以上、彼女を人質に取られているも同然。ハートにはせいぜいブレンを逃がして、約束の数が揃わないように仕掛けるくらいしか出来ない。
ハート『逃げろ、ブレン…なんとかメディックを救う方法を見つける、その時まで…!』
そしてハートは、蛮野に言われるがまま、ドライブからの攻撃の盾になる。
進ノ介「ハート?馬鹿な!なぜそんな奴をかばうんだ!?」
ハート「盾になれと命じられれば、今はそうするしかない!…メディックの…ためだ…。それに、余計な情けはお前の命取りになるぞ、泊進ノ介!真のグローバルフリーズは必ず起こる。いずれ俺たちは戦う運命なのだからな!」
迫り来る人間達の脅威からロイミュード達を守りたいのに、その戦いの勝敗を握るグローバルフリーズという切り札は蛮野に握られている。いずれにころんでも、いまのままでは個体数20を切ったロイミュード達に未来はない。
ハートはロイミュードの長として、どのように舵を切るのか?
*ブレン
大好きなハートの為に、蛮野の前から姿を消したブレン。
必死に逃避行を続けるブレンだが、ロイミュード達はネット世界を自由に行き来し、情報は蛮野の元に集められる。
すぐに目撃情報が上がり、メディックが追手として差し向けられる。
ブレン「メディック!目を覚ましなさい!今のあなたは本当のあなたではない!」
メディックの身体に自分の爪の一本をそっと仕込むと、進ノ介達が駆けつけたどさくさに紛れて、その場を逃げおおせる。
ブレンの爪は情報端末の役割を果たす。爪から発信された情報と大きなコンピュータとリンクさせれば、メディックのデータを分析して、元に戻せるかもしれない。
ブレン「どこかの情報施設の力を吸収して、彼女の分析をするんだ」
ブレンは危険を冒して、通りすがりの人間から奪ったタブレットで中央情報局という施設を探し出し、ネットを経由して情報局を占拠。メディックのデータの精査を始める。
ブレン「ここは何か見覚えがある…間違いない。あのグローバルフリーズの日に来た場所だ…」
1年前のグローバルフリーズの夜。プロトドライブによってロイミュードは大規模な損害を被り、ブレンもまた傷を負った。傷ついた身体を引きずりながら、中央情報局にたどりついたブレンは、コンピューター前に座っていた当直らしきメガネ男を殴り倒してコピー。
彼をコピーすることでコンピューターを自由に制御出来るようになったブレンは、インターネットを通して全世界のロイミュード達に危機を知らせる。
ブレン「全世界の仲間に通達する!仮面の…ライダーだ!仮面ライダーに警戒せよ!」
しかし、力尽きてコア化したブレンはそのままネットワークの海に吸い込まれてしまった…。
『杵田光晴 中央情報局副所長』
中央情報局のWebサイトで、自分のコピーした男の正体を初めて知ったブレンは「天才プログラマー」「リーダーを支える天才」の惹句を見て、一瞬浮き立つ。
しかし、その下に「ハンカチとメガネが手放せない」の文字を見て、ブレンの気持ちはしぼんだ。
ブレン「そうか…全てこの青年の模倣だったのか…」
自分のアイデンティティと思っていたメガネとハンカチは、もともとはこの男のアイデンティティ。ブレンは彼の姿形だけではなく、プログラムの解析や操作に関して発揮された才能も、趣味嗜好も、そして感情も、杵田光晴のものをコピーしていたに過ぎなかったことを、改めて思い知らされる。
超進化の大元になった嫉妬の感情も、ひどく神経質でおびえやすい性格も、全てこの男からの借り物だった。自分のものなんか何一つない。
じゃあ、メディックを憐れむ気持ちや、ハートを慕う気持ちも…?
しかし、深い考えに至る間もなく、ブレンがインターネットを使った形跡を早速見つけたか、004が現れる。
004「YES!ロイミュードの心など、全てはコピーの産物に過ぎないよ」
その人間態は生前のベルトさん。004はベルトさんをコピーした後、一時停止してどこかに保管されていたらしく、蛮野がロイミュード達から自由になった時に再起動された。
おかげで蛮野はクリムの頭脳を手に入れたも同然。004にゴルドドライブやなにかの制御装置の製作など、メカニック的な仕事を次々とさせていた。
ブレン「やめて!許してください!あ、やめて!」
共に現れたゴルドドライブを目にして、恐怖のあまり腰を抜かしたブレンは必死にはいずるようにして逃げる。
そこに現れたのが、進ノ介。前門の虎、後門の狼。万事休すかと思いきや、進ノ介はなんと生身のままゴルドドライブと004にぶつかって行って、命懸けでブレンを逃がした!
進ノ介「逃げろ!ブレン!」
ブレン「泊進ノ介…なぜ私を?」
進ノ介「お前に恨みは山ほどあるが、今こいつに渡すわけにはいかない!逃げろ!ブレン!行け!」
敵であるはずの進ノ介がなんで…?戸惑いながらもブレンは必死に逃げる。
次回のサブタイトルは『誰がハートを一番愛していたか?』
…もう嫌な予感しかしません…。ブレン、生き残ってくれよ、頼むから!
*チェイスと進ノ介と剛
前回、学校…じゃないや、試験場の屋上で、あわや霧子に告るんか…?と思われたチェイスさん。息を詰めて覗いてる進ノ介の存在に気がつき、ターゲットを進ノ介に切り替える。
ひとけのない食堂の片隅で、じっと進ノ介をみつめるチェイス。絶対に目を合わせない進ノ介。
おもむろにチェイスが口を開く。
チェイス「答えろ、進ノ介。お前の愛する人も霧子なのか?」
あらまあ、ド直球!
進ノ介「ちょちょ…!げふぅ!バカ言うなよ、チェイスくん!あああ…」
チェイス「とぼけるな。あの時のお前の様子…あれが胸きゅんでなければ何だというのだ?」
進ノ介「おお俺が…霧子を異性として好きってこと?じょ冗談じゃない!バディとしては最高だけど、あんなこうるさい暴力女…彼女としてはない!ないです」
進ノ介くん、言ってることが小学生以下。
汗だか水だかよくわかんないものでびっちょりな進ノ介を、さらにチェイスが追い詰める。ああ!これだけは言いたくなかったけど仕方ない!
進ノ介「いや、それにそもそもさ…あいつはお前を…」
霧子「泊さん?ふたりの話は終わりましたか?捜査が始まりますよ?」
ひーーー!当のご本人登場!進ノ介、霧子ちゃんの顔が見られません。
進ノ介「はい!よしわかった!行こう!終わったしな!よし、行こう!よし!すぐ…すぐ行く!すぐ!よしすぐ行こう!ない!絶対ない!よし行こう!」
…とは言ってみたものの…。
進ノ介『ああ…今繋がった…俺って霧子に惚れてたんだ…ずーっと』
やっべ!超やっべ!自覚しちゃったよ、ついに自覚しちゃった。霧子はチェイスの事が好きなんだからと、今まで無意識に抑えつけてた気持ちが大爆発。ああ、チェイスが追い詰めさえしなければ、「いいおともだち」ポジションで終わったかもしれんのになあ。
勢い余った進ノ介は思わずベルトさんに相談。
ベルトさん「えええええー!!き、霧子が好きって…それまさか恋愛相談!?」
進ノ介「なんか…どうにももやもやしてさぁ…」
ベルトさん「そういうことを私に訊くかね!?私、ベルトだよ?しかも研究一筋で生涯独身だったんだぞ!?」
ベルトさんも大動揺。ついうっかり、自分もそういった話が全く不得手であったことを大告白。いや、言わんでいいから!生涯研究バカのうえ、クルマおたくだったなんてことまで言わなくていいから(そこまではいってない)!
ひとしきりわあわあやって落ち着いた後、ベルトさんはなかなか冷静なアドバイスを。
ベルトさん「霧子のチェイスへの気持ちは、彼の辛い境遇に対する同情が大きいとおもうよ」
進ノ介「そうかなぁ?」
ベルトさん「まあ、彼女には今まで通り接することだね。カッコつけてクールガイを気取ると、君は必ず失敗する」
…ああ、攻めの姿勢ではないのね、ベルトさん。霧子ちゃんが察してくれるまで待て…的なアドバイスよねぇ?まあ、霧子ちゃんにぐいぐい押しの一手で行っても、かたくなになるだけだろうけど…果たしてそうかな?
ベルトさん「でも嬉しいよ、進ノ介。君が人間的な悩みを私に打ち明けてくれて…初めてじゃないか?」
進ノ介「…そうかもな」
ベルトさん「ふふ、なんだか回路が暖かい。私は家庭を持たなかったが、家族と一緒にいるとこんな気持ちになるのかもしれないね」
ふふ、恋の悩みまで打ち明けてくれるって、なんか嬉しいよね。ひみつを共有したみたいな。2人の親子のような、親友のような関係があったかくて微笑ましい。
一方、チェイスも相談を。
りんなさんが、蛮野対策で変身用シフトカーや武器にデータコーティングを施してる間、剛は食堂の片隅でアイスコーヒーを飲んでる。
なぜか目の前にはチェイス。剛をじっと見ているチェイス。なんか気まずい。おもむろにチェイスが口を開く。
チェイス「剛、聞いてくれ」
剛「…なんだよ?」
チェイス「俺は霧子を愛しているようだ」
あらまあ、豪速球!
剛の口から吹き上げるコーヒー噴水がファンタスティック。
チェイス「霧子は誰を愛していると思う?」
剛「げふっごほっごほっ」
チェイス「霧子は誰を愛していると思う?」
剛「ふざけてんのか?お前ぶっ飛ばすぞ!めちゃめちゃこぼしちまったじゃねえか」
チェイス「お前にしか訊けないと思ったから訊いたのだ」
剛「なんでだ?俺はお前のダチじゃねえって、前にも言ったろ!?」
チェイス「ダチとは心を通わせた友だと解釈している。お前とはそうなれないのか、剛?」
剛「ああ、なれないね!お前はロイミュードなんだ、なれるわけあるか!」
剛がロイミュードに並々ならぬ敵意をもってたのは解ってたけどさ、結局霧子ちゃんが1番大切ってとこは気が合ってるんだしさ、なんか映画でも同時変身しちゃったしさ…、チェイスさん、しょんぼり。
チェイス『つまり…人でないものの愛も、霧子は受け取れないだろう…ということか?』
あ、うーん…そこは霧子ちゃん本人に確認した方がいいような気がするんだけどな。やっぱり本人にこういうことを聞くのは怖いって気持ちが芽生えてるのかしら?それはそれで一気に成長してる感じもあるけれど。
そして、剛はというと。
剛「あいつ…どっかぶっ壊れたのかな?」
…なんやかんやでチェイスにダチ認定されて嬉しそうじゃん!やだ、ちょっとそこは正直になっとこうよ…剛…。たぶん後悔するよ?
ベルトさん「今回、分かった事がいくつかある。ひとつ、敵の主導権を蛮野が握りつつあること。
ふたつ、約束の数は4体。ゴルドドライブ、ハート、メディック…敵は最後の1人、ブレンを追っている」
霧子「4人揃うと何が起きるんです?」
ベルトさん「恐らく、全世界の完全な同時静止。前回のグローバルフリーズでは、重加速は世界全土の4分の1ほどの影響にとどまった。超進化態のコア・ドライビア4機をシンクロ発動させると、計算上その4、5倍の重加速を出せる」
ブレンの行動や、特殊部隊が破壊したロイミュードの遺留品から、ロイミュード達に何が起きているのか大体推測した進ノ介達。
グローバルフリーズの恐怖体験を思い出し、怯えの色が隠せない霧子。その様子に気がついた進ノ介は霧子に声をかける。
進ノ介「安心しろ。絶対にさせない」
共にうなずくチェイスと剛。
おお!仮面ライダー全員で霧子ちゃんを守ったろうぜ!おう!的な雰囲気でひとつにまとまっておる。
ロイミュード側はメディックちゃん、警察は霧子ちゃんを中心に話がまとまり始めました。さて、2人のヒロインは、戦局を大きく動かす女神となり得るのでしょうか?
グローバルフリーズを蛮野主導のもとでは絶対起こしたくないハート様の切なる願いを背負って、ブレン、業者に変装して軽トラで逃避行。
キャップをかぶってメガネも太いべっこう縁に。おおお、完璧な変装…!
が、あっというまに蛮野に居場所がばれ、メディックを中心にした死神部隊が軽トラを襲う。窓枠にみっしり死神ロイミュードが貼りついて…うええ!なんかこの画グロいわ。
ブレン「どけ!どけー!バケモノ!前がみえない!!前を…まえをみせろぉー!」
メディック「変装するなら、そもそもメガネとハンカチから離れないといけないのでは?」
ブレン「うるさぁーい!理由はわからないが、これが私のアイデンティティなんだ!!」
めがねとハンカチはブレンの一部である!と、どどーんと公式が認めました。『頭脳派』ブレンのアイデンティティがタブレットでなかったことに、軽くショックを覚えた仮面ライダードライブ第43話。感想です。
あ、ブレンさん、変装する時は、緑基調の服を着る、という発想からまずは離れてみよう。
本願寺「進化前ならば、警察装備でもコアを破壊できるようになってきましたね」
警察サイドでは、001ロイミュード、真影が創設をペンディングにしていた対ロイミュード特殊部隊が、雑魚ロイミュードならコアを破壊できるまでに。
特防センターが、新しい補佐官のもとで本格稼働。携帯ピコピコ増産計画など、着々とロイミュードを撲滅するお膳立てが揃っていきます。
一方、ロイミュードサイドは、ハートが八方塞がりの状態に。
*ハート
ハート「また…友の命が消えた。くそ!あと残り22人…」
22『人』。やっぱりハートにとってロイミュードは人、もしくはそれ以上の存在。しかし、なすすべもなく警察、仮面ライダーの手により、次々と殺されていくロイミュード達。
蛮野「いよいよ真のグローバルフリーズを行う時だ。ハート、ロイミュードが殲滅される前に。私も、既にロイミュード同様の存在だ。共に人類を制圧しよう。それが君の夢だろう?」
確かに、蛮野の言うとおりではある。しかし、蛮野主導でのグローバルフリーズなど、ハートの中で許せるものではない。
蛮野はハートの前で、ブレン発見の報を持ってきた死神ロイミュードに、報告が遅いと殴る蹴るの暴行を。この男はグローバルフリーズを起こして人間を制圧したら、間違いなく他のロイミュード達を奴隷のように扱い、気分によって始末する。
しかし、メディックが完全に蛮野に操られている以上、彼女を人質に取られているも同然。ハートにはせいぜいブレンを逃がして、約束の数が揃わないように仕掛けるくらいしか出来ない。
ハート『逃げろ、ブレン…なんとかメディックを救う方法を見つける、その時まで…!』
そしてハートは、蛮野に言われるがまま、ドライブからの攻撃の盾になる。
進ノ介「ハート?馬鹿な!なぜそんな奴をかばうんだ!?」
ハート「盾になれと命じられれば、今はそうするしかない!…メディックの…ためだ…。それに、余計な情けはお前の命取りになるぞ、泊進ノ介!真のグローバルフリーズは必ず起こる。いずれ俺たちは戦う運命なのだからな!」
迫り来る人間達の脅威からロイミュード達を守りたいのに、その戦いの勝敗を握るグローバルフリーズという切り札は蛮野に握られている。いずれにころんでも、いまのままでは個体数20を切ったロイミュード達に未来はない。
ハートはロイミュードの長として、どのように舵を切るのか?
*ブレン
大好きなハートの為に、蛮野の前から姿を消したブレン。
必死に逃避行を続けるブレンだが、ロイミュード達はネット世界を自由に行き来し、情報は蛮野の元に集められる。
すぐに目撃情報が上がり、メディックが追手として差し向けられる。
ブレン「メディック!目を覚ましなさい!今のあなたは本当のあなたではない!」
メディックの身体に自分の爪の一本をそっと仕込むと、進ノ介達が駆けつけたどさくさに紛れて、その場を逃げおおせる。
ブレンの爪は情報端末の役割を果たす。爪から発信された情報と大きなコンピュータとリンクさせれば、メディックのデータを分析して、元に戻せるかもしれない。
ブレン「どこかの情報施設の力を吸収して、彼女の分析をするんだ」
ブレンは危険を冒して、通りすがりの人間から奪ったタブレットで中央情報局という施設を探し出し、ネットを経由して情報局を占拠。メディックのデータの精査を始める。
ブレン「ここは何か見覚えがある…間違いない。あのグローバルフリーズの日に来た場所だ…」
1年前のグローバルフリーズの夜。プロトドライブによってロイミュードは大規模な損害を被り、ブレンもまた傷を負った。傷ついた身体を引きずりながら、中央情報局にたどりついたブレンは、コンピューター前に座っていた当直らしきメガネ男を殴り倒してコピー。
彼をコピーすることでコンピューターを自由に制御出来るようになったブレンは、インターネットを通して全世界のロイミュード達に危機を知らせる。
ブレン「全世界の仲間に通達する!仮面の…ライダーだ!仮面ライダーに警戒せよ!」
しかし、力尽きてコア化したブレンはそのままネットワークの海に吸い込まれてしまった…。
『杵田光晴 中央情報局副所長』
中央情報局のWebサイトで、自分のコピーした男の正体を初めて知ったブレンは「天才プログラマー」「リーダーを支える天才」の惹句を見て、一瞬浮き立つ。
しかし、その下に「ハンカチとメガネが手放せない」の文字を見て、ブレンの気持ちはしぼんだ。
ブレン「そうか…全てこの青年の模倣だったのか…」
自分のアイデンティティと思っていたメガネとハンカチは、もともとはこの男のアイデンティティ。ブレンは彼の姿形だけではなく、プログラムの解析や操作に関して発揮された才能も、趣味嗜好も、そして感情も、杵田光晴のものをコピーしていたに過ぎなかったことを、改めて思い知らされる。
超進化の大元になった嫉妬の感情も、ひどく神経質でおびえやすい性格も、全てこの男からの借り物だった。自分のものなんか何一つない。
じゃあ、メディックを憐れむ気持ちや、ハートを慕う気持ちも…?
しかし、深い考えに至る間もなく、ブレンがインターネットを使った形跡を早速見つけたか、004が現れる。
004「YES!ロイミュードの心など、全てはコピーの産物に過ぎないよ」
その人間態は生前のベルトさん。004はベルトさんをコピーした後、一時停止してどこかに保管されていたらしく、蛮野がロイミュード達から自由になった時に再起動された。
おかげで蛮野はクリムの頭脳を手に入れたも同然。004にゴルドドライブやなにかの制御装置の製作など、メカニック的な仕事を次々とさせていた。
ブレン「やめて!許してください!あ、やめて!」
共に現れたゴルドドライブを目にして、恐怖のあまり腰を抜かしたブレンは必死にはいずるようにして逃げる。
そこに現れたのが、進ノ介。前門の虎、後門の狼。万事休すかと思いきや、進ノ介はなんと生身のままゴルドドライブと004にぶつかって行って、命懸けでブレンを逃がした!
進ノ介「逃げろ!ブレン!」
ブレン「泊進ノ介…なぜ私を?」
進ノ介「お前に恨みは山ほどあるが、今こいつに渡すわけにはいかない!逃げろ!ブレン!行け!」
敵であるはずの進ノ介がなんで…?戸惑いながらもブレンは必死に逃げる。
次回のサブタイトルは『誰がハートを一番愛していたか?』
…もう嫌な予感しかしません…。ブレン、生き残ってくれよ、頼むから!
*チェイスと進ノ介と剛
前回、学校…じゃないや、試験場の屋上で、あわや霧子に告るんか…?と思われたチェイスさん。息を詰めて覗いてる進ノ介の存在に気がつき、ターゲットを進ノ介に切り替える。
ひとけのない食堂の片隅で、じっと進ノ介をみつめるチェイス。絶対に目を合わせない進ノ介。
おもむろにチェイスが口を開く。
チェイス「答えろ、進ノ介。お前の愛する人も霧子なのか?」
あらまあ、ド直球!
進ノ介「ちょちょ…!げふぅ!バカ言うなよ、チェイスくん!あああ…」
チェイス「とぼけるな。あの時のお前の様子…あれが胸きゅんでなければ何だというのだ?」
進ノ介「おお俺が…霧子を異性として好きってこと?じょ冗談じゃない!バディとしては最高だけど、あんなこうるさい暴力女…彼女としてはない!ないです」
進ノ介くん、言ってることが小学生以下。
汗だか水だかよくわかんないものでびっちょりな進ノ介を、さらにチェイスが追い詰める。ああ!これだけは言いたくなかったけど仕方ない!
進ノ介「いや、それにそもそもさ…あいつはお前を…」
霧子「泊さん?ふたりの話は終わりましたか?捜査が始まりますよ?」
ひーーー!当のご本人登場!進ノ介、霧子ちゃんの顔が見られません。
進ノ介「はい!よしわかった!行こう!終わったしな!よし、行こう!よし!すぐ…すぐ行く!すぐ!よしすぐ行こう!ない!絶対ない!よし行こう!」
…とは言ってみたものの…。
進ノ介『ああ…今繋がった…俺って霧子に惚れてたんだ…ずーっと』
やっべ!超やっべ!自覚しちゃったよ、ついに自覚しちゃった。霧子はチェイスの事が好きなんだからと、今まで無意識に抑えつけてた気持ちが大爆発。ああ、チェイスが追い詰めさえしなければ、「いいおともだち」ポジションで終わったかもしれんのになあ。
勢い余った進ノ介は思わずベルトさんに相談。
ベルトさん「えええええー!!き、霧子が好きって…それまさか恋愛相談!?」
進ノ介「なんか…どうにももやもやしてさぁ…」
ベルトさん「そういうことを私に訊くかね!?私、ベルトだよ?しかも研究一筋で生涯独身だったんだぞ!?」
ベルトさんも大動揺。ついうっかり、自分もそういった話が全く不得手であったことを大告白。いや、言わんでいいから!生涯研究バカのうえ、クルマおたくだったなんてことまで言わなくていいから(そこまではいってない)!
ひとしきりわあわあやって落ち着いた後、ベルトさんはなかなか冷静なアドバイスを。
ベルトさん「霧子のチェイスへの気持ちは、彼の辛い境遇に対する同情が大きいとおもうよ」
進ノ介「そうかなぁ?」
ベルトさん「まあ、彼女には今まで通り接することだね。カッコつけてクールガイを気取ると、君は必ず失敗する」
…ああ、攻めの姿勢ではないのね、ベルトさん。霧子ちゃんが察してくれるまで待て…的なアドバイスよねぇ?まあ、霧子ちゃんにぐいぐい押しの一手で行っても、かたくなになるだけだろうけど…果たしてそうかな?
ベルトさん「でも嬉しいよ、進ノ介。君が人間的な悩みを私に打ち明けてくれて…初めてじゃないか?」
進ノ介「…そうかもな」
ベルトさん「ふふ、なんだか回路が暖かい。私は家庭を持たなかったが、家族と一緒にいるとこんな気持ちになるのかもしれないね」
ふふ、恋の悩みまで打ち明けてくれるって、なんか嬉しいよね。ひみつを共有したみたいな。2人の親子のような、親友のような関係があったかくて微笑ましい。
一方、チェイスも相談を。
りんなさんが、蛮野対策で変身用シフトカーや武器にデータコーティングを施してる間、剛は食堂の片隅でアイスコーヒーを飲んでる。
なぜか目の前にはチェイス。剛をじっと見ているチェイス。なんか気まずい。おもむろにチェイスが口を開く。
チェイス「剛、聞いてくれ」
剛「…なんだよ?」
チェイス「俺は霧子を愛しているようだ」
あらまあ、豪速球!
剛の口から吹き上げるコーヒー噴水がファンタスティック。
チェイス「霧子は誰を愛していると思う?」
剛「げふっごほっごほっ」
チェイス「霧子は誰を愛していると思う?」
剛「ふざけてんのか?お前ぶっ飛ばすぞ!めちゃめちゃこぼしちまったじゃねえか」
チェイス「お前にしか訊けないと思ったから訊いたのだ」
剛「なんでだ?俺はお前のダチじゃねえって、前にも言ったろ!?」
チェイス「ダチとは心を通わせた友だと解釈している。お前とはそうなれないのか、剛?」
剛「ああ、なれないね!お前はロイミュードなんだ、なれるわけあるか!」
剛がロイミュードに並々ならぬ敵意をもってたのは解ってたけどさ、結局霧子ちゃんが1番大切ってとこは気が合ってるんだしさ、なんか映画でも同時変身しちゃったしさ…、チェイスさん、しょんぼり。
チェイス『つまり…人でないものの愛も、霧子は受け取れないだろう…ということか?』
あ、うーん…そこは霧子ちゃん本人に確認した方がいいような気がするんだけどな。やっぱり本人にこういうことを聞くのは怖いって気持ちが芽生えてるのかしら?それはそれで一気に成長してる感じもあるけれど。
そして、剛はというと。
剛「あいつ…どっかぶっ壊れたのかな?」
…なんやかんやでチェイスにダチ認定されて嬉しそうじゃん!やだ、ちょっとそこは正直になっとこうよ…剛…。たぶん後悔するよ?
ベルトさん「今回、分かった事がいくつかある。ひとつ、敵の主導権を蛮野が握りつつあること。
ふたつ、約束の数は4体。ゴルドドライブ、ハート、メディック…敵は最後の1人、ブレンを追っている」
霧子「4人揃うと何が起きるんです?」
ベルトさん「恐らく、全世界の完全な同時静止。前回のグローバルフリーズでは、重加速は世界全土の4分の1ほどの影響にとどまった。超進化態のコア・ドライビア4機をシンクロ発動させると、計算上その4、5倍の重加速を出せる」
ブレンの行動や、特殊部隊が破壊したロイミュードの遺留品から、ロイミュード達に何が起きているのか大体推測した進ノ介達。
グローバルフリーズの恐怖体験を思い出し、怯えの色が隠せない霧子。その様子に気がついた進ノ介は霧子に声をかける。
進ノ介「安心しろ。絶対にさせない」
共にうなずくチェイスと剛。
おお!仮面ライダー全員で霧子ちゃんを守ったろうぜ!おう!的な雰囲気でひとつにまとまっておる。
ロイミュード側はメディックちゃん、警察は霧子ちゃんを中心に話がまとまり始めました。さて、2人のヒロインは、戦局を大きく動かす女神となり得るのでしょうか?